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基盤プロジェクトⅡ

2023年度基盤プロジェクト

「芸術のプロダクション領域で行き交う実践知と研究知——上演芸術の実際」

上演芸術の創造の場に目を向けると、そこには芸術(上演・パフォーマンス)そのものだけでなく、それと関わる人々、テクノロジーや社会動向との関係も見出される。本研究プロジェクトは、そうした様々な領域での芸術創出の場に注目し、そこで生じる人々、社会の対立、摩擦、浸潤、交錯といった形で現れる実践知を掘り起こすことを目的とする。

本研究では、芸術創造の制作知に研究の視点を加えることで、実践知と研究知の交流による創造活動の発展を目指す。そのため研究プロジェクトでは、近現代における個人(「演者」「製作者」「演出家」など)から、異なる地域間の共同体までを含めた幅広い対象を扱い、芸術創造の制作を実学の知だけにとどめず、人的、社会的交流による文化の解釈や意味づけをもたらす文化動態の実践知として捉える。

*なお、研究プロジェクト内で実施される取り組みとその成果は、研究知を実践の場と結びつけ、本センターが掲げる地域や社会教育の場と人を繋げる「共創芸術の場」に寄与させることも目指していく。

研究代表者

薗田  郁 大阪大学中之島芸術センター 特任研究員/音楽学
山崎 達哉 大阪大学中之島芸術センター 特任研究員/芸能研究
イリーナ・カスティリャンチャンカ 大阪大学中之島芸術センター 特任研究員/演劇学

研究活動(今後の予定)

2023年11月25日(土)

大阪大学中之島芸術センター連続講座

「文楽の制作―日本の古典芸能における制作の意義と役割」

トークイベント「食べて祀って——熊本県八代市坂本町のお祭りと食べ物」

坂本桃子さんトークイベント「食べて祀って——熊本県八代市坂本町のお祭りと食べ物」 大阪大学中之島芸術センターでは、坂本桃子様をお招きして、トークイベントを開催します。「祭りの仮設性」を考えるにあたり、お祭りと飲食物の関係から、どのように人々が見えないものを見ようとしているのか、見えないものと交流を図ろうとしているのか探りたいと思います。   日 時:2025年3月10日(月)18:00〜19:20(予定)  会 場:大阪大学中之島芸術センタースタジオ  ゲスト:坂本桃子(『食べて祀って』著者)   *入場無料、申込不要 本トークイベントは、基盤研究2の研究課題「芸術のプロダクション領域で行き交...

【満員御礼】展覧会「小屋掛けの人形芝居 日本とアジア」関連イベント(3/2,3/15)

企画展覧会「小屋掛けの人形芝居 日本とアジア」では、関連イベントを下記のとおり開催します。 【お知らせ】猿倉系の人形芝居上演 出演者変更のお知らせ(2/26追記) ●影絵、音楽、語りを用いた新作上演 「シンタ妃 大地への帰還」【日時】2025年2月23日(日) 2回公演(1回目 11:00開演 2回目 14:30開演)【会場】大阪大学中之島芸術センター3Fスタジオ【出演者】マギカマメジカ、ダルマブダヤ、イルボン、もうりひとみ、岸美咲、ローフィット・イブラヒム・福岡まどか【入場料】無料・要予約  詳しくはこちら※好評につき2公演とも満席となりました(1/28追記) ●公開シンポジウム 「仮設の人...

「バーチャルリアリティと演劇:仮設性の問題に向けて」特別講演(2/12,15)

本講演は、芸術センターの基盤研究プロジェクト「芸術のプロダクション領域で行き交う実践知と研究知——上演芸術の実際」の研究活動の一環として開催するものです。 本年度の研究は、前年度に実施した「芸術の制作実践」を継続的に展開させつつ、舞台芸術における「仮設性」を新たな題材(テーマ)に据えます。舞台芸術の上演空間に不可欠な「仮設性」が見出せる仕組みを、伝統的な舞台技術機構から、昨今注目を集める先端技術にまで拡げ、個別の具体的事例のなかで調査検討します。 ●第1回「モノを創っていく」【日時】2025年2月12日(水)17:30~19:00 開場は30分前【会場】大阪大学中之島芸術センタースタジオ(中之...

kagurabu 中之島・神楽remix「まつりのにわ」

大阪大学中之島芸術センターでは、kagurabu公演「kagurabu 中之島・神楽remix「まつりのにわ」」を開催します。 日時:令和6年12月14日(土)午後1時~午後5時、令和6年12月15日(日)第一部 午後1時半~、第二部 午後4時半〜(同内容・各90分)会場:大阪大学中之島芸術センター3階 スタジオ、ロビー、セミナー室

「日本の現代演劇における衣裳デザイン・舞台装置」

大阪大学中之島芸術センター 特別講演「日本の現代演劇における衣裳デザイン・舞台装置」 「制作/プロダクション」という領域は、現代演劇のような上演芸術において芸術創作にも関わる重要な役割を担っているが、演者や作品に比べてその実態について目が向けられることは少ない。この特別講演(全二回)では、公演の制作現場に携わってきた方とともに、現代演劇における衣裳デザイン・舞台装置の内実を考える。本講演は、芸術センターの基盤研究プロジェクト「芸術のプロダクション領域で行き交う実践知と研究知——上演芸術の実際」の研究活動の一環として開催するものです。 高橋 佳代(舞台衣裳デザイナー)「舞台衣裳デザインの魅力」2...

文楽の制作 日本の古典芸能における制作の役割と意義

中之島芸術センター 連続講座 文楽の制作ー古典芸能における制作の役割と意義 「制作/プロダクション」という領域は、現代の音楽・演劇といった上演芸術において芸術創作にも関わる重要な役割を担っているが、演者や作品に比べてその実態について目が向けられることは少ない。とりわけ、上演形態が慣習的に定められた古典芸能ではその傾向が強い。制作は一般的に、企画から広報、舞台マネージメントまで公演のあらゆる部分に中心的に関わるが、古典芸能においてそうした役割はどのような形で現れるのか。またそこには一体どのような意義があるのか。この講座(全二回)では、人形浄瑠璃文楽の制作の現場に携わってきた方とともに、古典芸能の...