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大阪大学中之島芸術センターでは基幹プロジェクトの1つである「AIと芸術の創作・評価」の一環として、「人工知能時代の芸術:創造性・ 影響・課題」シンポジウムを開催いたします。
本シンポジウムでは、様々な観点から芸術と新しいテクノロジーの関係を検討し、多様な他者との関わり合いの中で、芸術と社会、芸術と科学技術のつなぐ活動を展開することを目指します。
第2回目となる今回は規模を拡大し、3月7日(金)、8日(土)の2日間で3つのセッションを開催します。
日時:
第1セッション:3月7日(金)15:00~17:00
第2セッション:3月8日(土)13:00~16:00
第3セッション:3月8日(土)17:00~19:30
会場:大阪大学中之島芸術センター スタジオ(大阪大学中之島センター3階)
お申込みはこちら:https://forms.office.com/r/45KQn4jrbQ
※シンポジウムは一部、専門的な内容を含みますがどなたでもご参加いただけます。
芸術またはその関連分野で活動する実践者、もしくは学術的な調査に携わる方々を中心に多くのご参加をお待ちしております。
各セッションの詳細は以下のとおりです。
第1セッション :「生成 AI による芸術作品: その価値と創造主体」ELSI 共創プロジェクトのセッション
概要:
生成AIを用いて作られる芸術作品を評価するためには、まずAIが芸術的創造性を持ちうるかどうかを問う必要がある。その際には、そもそも芸術的価値とは何かを明らかにせねばならない。そしてその上で、芸術的価値は人間だけが実現できるものなのか、それともAIにも実現可能なのか、さらにAI独自の特性がその価値にどのような影響を与えるのか、といった問いが吟味されることになるだろう。第1セッションでは、これらの問いを踏まえ、「価値」と「創造主体」の視点から、生成AIを用いて作られる芸術作品の評価方法を探求する。
スピーカー:
・田中均(大阪大学 大学院人文学研究科教授・中之島芸術センター芸術共創研究部門長)
・長門裕介(大阪大学社会技術共創研究センター 特任助教)
コメンテーター:加藤隆文(大阪成蹊大学芸術学部 准教授)
司会:肥後楽(大阪大学社会技術共創研究センター(ELSIセンター)特任助教)
※本セッションは大阪大学社会技術共創研究センター(ELSIセンター)、大阪大学中之島芸術センターの共催により開催します(企画:大阪大学ELSIセンター2024年度ELSI共創プロジェクト「諸芸術領域におけるAI 利用:ELSI 論点抽出と共創プラットフォームの構築に向けた協働実践」)。
第2セッション:「A I の天然知能化:そのキオク(記憶)を体験する」セッション
概要:
天然知能は、外部を受け入れ享受する。天然知能化されたAIは、ゆらぎを取り入れるタイミングを、内部矛盾とその脱色によって自ら制御し、外部を享受し続ける。そのキオクは、内部に保存された情報ではなく、外部を受け入れる触媒のようなものだ。天然知能化された AIのキオクは、過去なのか未来なのか判然とせず、我々を創造的人間として再生することになる。
スピーカー:
・郡司ぺギオ幸夫(天然知能研究、理論生命科学・早稲田大学教授)
・笹井一人(複雑系科学、エージェント工学・茨城大学教授)
・谷伊織(感性情報学、生物計算機・神戸大学助教)
・中村恭子(日本画、芸術基礎論・大阪大学中之島芸術センター准教授)
・黒木萬代(哲学、少女論・大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程)
司会:中村恭子(大阪大学中之島芸術センター准教授)
第3セッション:「AIを活用した演劇の創作と上演」国際セッション
概要:
21世紀の世界は、技術の進歩により、演劇や舞台芸術は、表現とアイデアの実現のための新たなツールを手に入れ、その結果、可能性が拡大し、芸術そのものが変容してきた。従来、演劇と新技術の問題とは直接関係なかったが、今日では演出家がAIやアンドロイドを使って古典作品を翻案しているという現象が数多くみられる。このような演劇の翻案に対する革新的なアプローチは、新たな研究課題と機会を生み出すと考えられる。例えば、人工知能を使ってテキストを作成/翻訳する場合、戯曲の翻訳や異文化への配慮という問題にどのようにアプローチすればいいのだろうか。ここでは、このような人工知能と演劇との新しい可能性について考察する。
スピーカー:
・David Kostak (Czeck Republic, Dramaturg, Director) ※オンライン
・Dominic Chamayou-Douglas (PhD Researcher at the Universities of Kent (U.K.) and Lille (France)) ※オンライン
・Krzysztof Garbaczewski (Poland、Theater Director)
・Iryna Kastylianchanka (Osaka University Nakanoshima Art Center, Specially Appointed Researcher)
・Thomas Rodrigues Crespo (Kyoto University, Graduate School of Informatics, PhD)
司会:イリーナ・カスティリャンチャンカ(大阪大学中之島芸術センター特任研究員)
※本セッションの使用言語は英語(討論中の質疑応答は日本語-英語の通訳可)のみです。
お問い合わせはこちら(<a>を@にかえてお送りください)
secretary.art<a>ml.office.osaka-u.ac.jp(センター・申込関連)
kiryna.art<a>osaka-u.ac.jp(内容に関すること)
主催:大阪大学中之島芸術センター
協力:大阪大学社会技術共創研究センター(ELSIセンター)